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zoom RSS 土木行政から見た六甲山系と神戸・そして地域コミュニティ

<<   作成日時 : 2008/07/30 22:13   >>

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7月28日、兵庫県神戸市灘区の都賀川が一気に増水し、死傷者を出した件で思い出したのですが、六甲山系の南側というのは、非常に特徴的な性質を持っています。
土木の業界では、非常に有名ですが、以下に、一部を列挙します。

・尾根・谷の数が多く、多数の小河川があること
・急峻で地盤が崩壊しやすいこと。
・海岸線から比較的短距離で900m級の標高差があるため、平面距離での気象変動が激しく、上流域の降雨が短時間で海まで到達すること
・市街地においては透水性がほとんどなく、雨水が道路側溝を通じて河川に集中しやすいこと

土木行政の視点で見ると、正直、「勘弁してほしい」要因ばかりです。

これら前半の要因による土砂災害を防ぐため、六甲山には、1000基を超えると言われる砂防ダムが設置されています。(ちなみに、住宅を守るだけでなく、港湾施設を、河川の土砂から守る必要性も含まれています)
これだけ、超・高密度の防御施設で災害から守られているエリアは、他に存在しません。逆に言うと、それだけ災害の影響を受けやすい地域なのです。

しかし、砂防ダムでは、砂は止められても、水を止めるのには限界があります。

日本の多くの地域では、植林や水田が一時貯水機能を果たしてきましたが、神戸・六甲では、地形的な制約から、それは望めません。
また、治水ダムの建設も不可能です。

正直、起きるべくして起きた災害だと思います。

そんな時、人間ができることは、危険に近寄らないことだけです。
個人的には、あのような地形の河川に、親水公園を設置するなどということは、論外だと思いますが、同時に、大人が事前に危険を察知することができなかったことが、意外であり、残念です。

「山で雨が降ったら谷では遊ばない」
こんなことは、どこの土地でも、古くからの常識です。
(ボーイスカウトやアウトドア教室でも、初歩の初歩で教えられることです)

「どこそこで、昔、どんな災害・事故があって、その原因は・・・」
などということは、本来、その土地の古老から大人、大人から子どもへと伝えられる、生活の知恵です。

都市化により、地域コミュニティと世代間連続性が失われるということは、同時に、安全に生活する知恵も、失われていることなのだと思いました。

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